デイ・ドリーム・ビリーバー

毎度、ちくわです。

唐突ですが、僕は映像作品をほとんど見ません。
アニメも映画もドラマも、まったくと言っていいほど見ないのです。
昔、映画好きだった友達の影響で、二日に一回くらいの割合で映画をレンタルして見ていた時期があったのですが、その反動で映像作品が苦手になってしまいました。
世の中にはジャンルを問わず面白い映像作品がたくさんあるので、我ながら人生損しているなあ~と思うのですが、苦手なものは苦手なので仕方ありません。

ところが、そんな映像作品が苦手な僕でも、最近気になっているアニメがあるのです。
どうして気になっているのかというと、そのアニメの原作が僕の大好きな漫画だからです。
まあ、ありきたりな理由ですよね。
でも、世の中ってそういうもんですよ、きっと。

というわけで、その漫画がこちら。

『イエスタデイをうたって』 冬目 景

いやあ来ましたね、イエスタデイをうたって。
マジでこの作品がアニメ化されるなんて夢にも思いませんでしたよ。
連載終了したのが2015年、アニメ化決定したのが2019年。
連載終了してから実に4年もの月日が流れていたのです。
まあ、連載期間は18年という超長期連載だったわけですけどね。

さて。
この漫画の主要人物は以下の四人です。

マイペース無責任男、リクオ。
真面目系非恋愛女子、榀子。
エキセントリック自己中女、ハル。
元中二病生意気小僧、浪くん。

以上の四人が恋愛感情を交えつつ、絶妙な距離感でつかず離れずを繰り返す青春群像劇となっております。
それにしてもこの四人、本当に距離感が絶妙なんですよ。

今の人間関係を壊したくない。
でも、自分の気持ちを抑えられない。
たとえ、相手に迷惑だと思われても。

この奇跡のようなバランスを18年間保ち続けてきたわけです。
そりゃ榀子も干上がりますし浪くんだって我慢の限界を迎えるってなもんですよ。

あと僕がこの作品を読んで痛感したことは、レンアイは非常に面倒くさいということです。
だって奇人変人である彼らが、レンアイをすることによって人格に異常をきたし、相手のことを思いやり、大人な対応をするようになるんですよ?

リクオが誠実であろうとするし、ハルが相手のことを思いやろうとする。
あのリクオやハルがですよ!?
リクオやハルをここまで狂わせるレンアイってやつは、やはりとんでもない狂気なのです。

というか真面目な話、人を好きになるって深刻な精神異常だと思うんですよね。
だって、感情の動きがすごく不条理ですから。

作中において、ハルはリクオに対し「スイッチ」が入ってしまいます。
それはもう些細なきっかけで。
当然ハル自身どうして「スイッチ」が入ってしまったのか全然分からないのです。
なぜリクオを好きになってしまったのか、ハルにも説明できないのです。

しかしハルは理解しています、自分がどうしようもなくリクオのことを好きだということを。
ひねくれた性格のハルがその事実を認め、半周遅れのレースに参加しようとする。
その健気さがもうたまらんのです。

理屈に合っていないから忘れたい、可能性が低いから諦めたい。

ダメージを抑えるための防御策を却下するなんて、マジでレンアイは呪いみたいなもんです。
ハル頑張れ! ワイは応援してるぞ!!

まあレンアイの面倒くさそうな部分をあれこれと書きましたが、この作品は読後感がすごくいいのです。
こんなドロドロしたストーリーなのに後腐れ感ゼロ。
もう乾燥機に入れたあとのタオルみたいにサラッサラ。
特にそう思うのが最終回。
えっこれでもう終わり? っという淡白ぶり。
こっちはもっと後日譚が見たいねん! と思ってもしっかり物語が締められているので文句が言えません。

ファンはこの結末を見るために18年巻待ち続けました。
当然この僕もです。
しかし、今なら一気に読むことができます。
巻数は11巻と少なめなので、未読の方がいらっしゃったらこの機会に読んでみてはいかがでしょうか。

投稿者: ちくわさん(三日坊主)

ちくわとして生を受け幾星霜。 そろそろ練り物でいることにも飽きたので別のモノに生まれ変わりたいです。

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